日々の記録や日記
ただいま仕事中2018.05.17
梅雨を飛び越え夏が来てしまったかのような暑さの中、
昨日国立の住まいⅡが上棟しました。
上棟とは読んで字のごとく、
木造の軸組のうち一番上の棟の部材を組み上げること。
模型や図面等で長い時間をかけて検討し、
眺めてきた形状がこの日いっきに立ち上がります。
模型はこんな感じでしたが、実際は・・・
以前お施主さんで、完成したお住まいを目の当たりにして
「模型と同じ!」と驚かれた方がいました。
その時「そうですね、できあがりを確認する為に模型を作っていますから」と
平然を装ってお答えしました。
でも、上棟当日は密かに私も模型と同じように立ち上がった軸組を見て、
お施主さんご家族同様に興奮しています。
今回の敷地はお隣が旗竿敷地でしたので、
隣家の「竿」の部分を借景に出窓を計画しました。
出窓を模型の中からのぞくと・・・こんな感じです。
そして、実際は・・・
ここはデスク代わりの幅4.5メートルもあるカウンターとなります。
他にも楽しみなところはたくさんありますが、もうひとつだけ
このお住まいのポイントをご紹介します。
屋根のかかった深めのバルコニーです。
このバルコニー、
最初のプレゼンテーションでは奥行1.2メートルでした。
その後、お施主さんのご希望で1.45メートルに変更となりました。
大きく持ち出したバルコニーを見ながら、
設計過程でお施主さんのこだわりや希望を強く押していただいて
本当に良かった・・・と思うと同時に、
当初私達はご予算に納めることに
少し気を取られ過ぎていたかもしれないなぁ・・・と反省しました。
下から見上げるとこんな感じの深い軒のかけられたバルコニーです。
・・・本当に、完成が楽しみ。
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上棟当日、私達は構造事務所と共に軸組全体、各横架材と柱の接合状況、
水平構面の取付け状況等を確認します。
上棟の作業の方は、柱、梁、各水平構面、仮筋交い、
そして屋根に野地板を貼り、
最後にブルーシートを張って上棟当日の仕事は終了です。
2×4に代表されるプラットフォーム構法と比べ、
このように在来工法は一日で屋根まで組みあげることができます。
万一の雨天でも、構造材を濡らすのを最小限に抑えられるというわけ。
これも在来の利点のひとつだと思います。
現場は今後梅雨入り前に外廻りの雨仕舞完了を目指し進みます。
3者それぞれが役割を全うし、
力を合わせてより良い住まいを目指して進んでゆきます。
(Misako)