明野設計室

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採用、ケボニー化材

ただいま仕事中2019.06.18

晴れた日はデッキで過ごすのが気持ちの良い季節です。

これまでデッキを造るのに様々な材料を使ってきました。

樹種で言えば、
国産の杉、カナダ杉、レッドシダー、くり、ひのき、
南洋材と呼ばれるウリンやセランガンバツ、イペ等々。

塗装は使用する樹種や意匠によって必要であれば塗布します。

「エステックウッド」という国産杉に窒素を使って高温熱処理を施し、
木材繊維の酸化を抑制した材料を使うこともあります。

なぜこんなにたくさんの樹種の中でひとつに決めきれないのかと言えば、
それぞれ異なる特徴があるからです。


天然の木材なのでまず色や木目等の印象が異なります。
それから足触り、比重、耐久性、着色する場合は塗装との相性、コスト。

 

現在進行中の湯河原の現場では、
お施主さんに「ケボニー材」と言われるものを教えていただき、
初めて採用しました。

「ケボニー」は耳慣れない言葉だと思いますが、
ソフトウッドをハードウッドに変える技術のこと。
(詳しいことはググってみてください。)
「ケボニー化する」等と表現するようです。

パインや杉等成長の早い針葉樹を加工することで、
ハードウッドのような茶褐色に変化させ、
寸法の安定、硬化、耐腐朽性の向上が期待でき、
デッキ材としてより良い性能が確保できるとのこと。

このケボニー化の研究の裏には、
国内では日本林業の課題の一つであるスギ材の用途開発、
ひいては林業の成長という壮大なもくろみがあるようです。

今回はラジアータパインをケボニー化した材料を使いました。
加工により変化した茶褐色で現場で塗装は一切していません。

現場ではこれまで他の樹種では見たことのない
シルバーっぽい艶があるように見えました。

加工することで比重が重くなるとは言え南洋材に比べればずっと軽く、
傾斜地の為、基礎への負担をなるべく軽くしたいこと、
また今回は荷揚げ等の条件も考慮しなければならず、
「軽いこと」も採用を決定する上で重要なメリットとなりました。

実験は行われているとは言えまだ新しい技術。
実際にデッキ材としての性能を確認できるのは10年後くらいでしょうか。
これからの経年変化はお施主さんに見守っていただきます。

(Misako)

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