明野設計室

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「竣工写真」とは呼びたくない

ただいま仕事中2019.10.21

この週末、夏にお引渡しをした「河口湖の住まい」の竣工写真を

撮りに行ってきました。

・・・「竣工写真」とは書きましたが、実は今回ばかりは竣工写真とは呼びたくない。

以前のBlogにも書きましたが

このお住まいは私達が16年前に設計させていただいたもの。

今年ふたりのお子さんが巣立ったことを機に、

これからはご夫婦それぞれのスペースを充実させようということで始まった計画でした。

すでに長い時間を経ていて、隅々まで生活が染み込んでいます。

お施主さんは使い込んでこすれたクロスや傷のついた床材は

むしろそのままにしたいと言いました。

「これは長男が成長期の頃、

ジャンプして天井に手をタッチする癖があってできた傷なんです。」

天井のクロスが一部剥げていた。

「こうゆうの、全然嫌じゃないんです。」

私もいいなぁ~と思う。

だから、新しく取り替えるのではなく、今までの住まいを活かしたまま

今後の生活に合うようにミニマムに手を入れたリノベーションです。

植物は奥さまの趣味でもありお仕事でもあります。

16年前欲しかったけれど、実現できなかった温室。

配線ダクトを付けて照度を補い、部屋の一角を冬の間、温室代わりに使えるように。

16年を経て実現しました。

温度の管理の為にガラスの建具を入れました。

ふたりで使ってきた子供部屋は、思い切って半分近くを収納にしてご主人の部屋に。

沢山の本やレコード、楽器がすっきり納まりました。

そして今までご主人の書斎だった3畳程のスペースは、

少しだけ壁を移動して奥さまのスペースに。

すっかり日常に馴染んだ空間は

「竣工写真」ではなく、生活のワンシーンに過ぎません。

そして、こんなふうにさもない生活の風景を撮れるのが実は一番嬉しい。

近々「Works」にbefore→afterでアップします。

お楽しみに!

(Misako)

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