明野設計室

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とちぎのいい木② ~木への執念~

ただいま仕事中2021.11.30

先日、とちぎのいい木現地見学会で見学させていただいた
茂木中学校と文化交流館「ふみの森もてぎ」。

遠目に見みると、
どちらも大きな木造公共建築物ですが、
建築的にはかなり様相が違います。

少し踏み込んでご紹介。

茂木中学校のほうは、写真のとおり、
太く長い丸太で成り立っています。

60年を優に超える良質の杉や桧の山を大量に抱える茂木町。

ところが、それを切り出しても大した収入にならないとあって、
誰も山の手入れなどしないし、林業に携わる人も減少、
ますます山は放置。。。
これこそまさに日本林業の実態ではありますが、
その悪循環を断ち切るための施策の第一歩が、
木造の大校舎、茂木中学校だったというわけです。

 


一方で、文化交流館のほうは、
細く短い木材で成り立っています。

日本中どの町でも大きな木材が地産できているわけではない。
一般サイズの木材でも大きな公共建築物ができることを
示したかったとのこと。


しかも、文化交流館の建つ敷地は、
法的にも用途地域の横断する厄介な敷地。

木造に、RC造を挟み込み、
防耐火上の制限も見事にクリアしています。

ここまでくると茂木町の皆さんの木への執念を感じます。

 


個人的には、年間を通して快適な湿度の学校というのが、
羨ましいなと思いました。

案内してくれた副町長さんの小ネタ集も面白かったですね。

体育館だけはバスケ部出身の町長のご意見で、
町の木材でなくアサダらしいです。(※ボール反発がよい)

町長さん、さすがです。

 

(スタッフSusa)

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