明野設計室

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イッタラ展

日々のくらし2022.10.11

先日、Bunkamuraで開催されている「イッタラ展」へ行ってきました。
日常生活の中にあるデザインに興味がある私にとって、
イッタラはとても魅力的な企業です。
昨年から使い始めたカルティオも、
すぐに日々の生活にとけこみ、必須の存在となりました。
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想像した通りの数々の美しいプロダクトやモノづくりの
哲学・思想に触れることができ、たくさんの気づきや感動を
得た展覧会でしたが、その中からひとつだけ。
10年程前から欲しいと思っていて、いまだに購入できないでいる
アールトのサヴォイベースについて、今回知ったエピソードをご紹介します。

今回チケットのデザインにもなっているオーロラがモチーフと言われるこのベースは、
他のプロダクト同様100年近く前に発表されたもので、
当初は木製の型にガラスを流して製造していたといいます。
その後、木製は損傷が激しく長持ちしない為、
スチール製の型に変わったことを今回初めて知りました。
会場には、それぞれの型と出来上がったサヴォイベースが置かれていました。
じっくりと顔を寄せて見ると、これまで同じに見えていた工業製品が、
まったく異なる表情を持っていたことに気づかされます。
スチールの型のものは表面が滑らか。
一方、木製型から作られたものは何とも言えないあたたかみのある不陸があった。

そう、チケットの写真は、当初の木製の型によるもの!

製造工程の途中で使われる型は、完成した時には「もの」としては存在はしない。
けれど、製造過程を少し知ったことで、
姿形はなくとも確かに型の存在を感じるようになっていた。

好みは人それぞれだと思いますが、
そんな製造過程の違いを同時に見られるのは展覧会ならではのお楽しみ。

また、個々のデザインが生まれた時代背景もわかりやすく説明されています。
美しく見せる展示もさすがで、ただ美しいプロダクトを眺めているだけでも
スッと澄んだ気持ちになり癒されます。

 

「イッタラ展」は、11月10日まで開催されています。
お薦めです。

(Misako)

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