明野設計室

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絵本になってる!

日々のくらし2023.02.21

本棚の整理をしていると
懐かしい絵本が・・・

38年前になるか
大学3年生の春休み、ちょうど今頃
ヨーロッパ旅行に行った。

ギリシャ・イタリア・オーストリア・ドイツ・・・・
一か月かけて10か国くらい。

建築学科の学生だったので
建築も多少見て歩いたが
街や、そこの暮らしばかり写真に撮って歩いた。

ギリシャのミコノス島だったか

スペインのセビリア

デジカメがない時代、カメラ2台とフィルム36枚撮りを
一日一本として36本持って。
結果的には足りず旅先で10本くらい買い足すことに。

ちなみに数年後2度目にヨーロッパに行った際は
建築を中心に旅を計画。
その時の話はまた何時か。

新たな国に行くと、まずはその土地の料理を食べて
本屋さんに行くようにしていた。

建築や街の写真集や、その国の絵本を手に取って
もちろん言葉はわからない、眺めるだけだけど・・・
あーこの本ほしいけど
貧乏旅行、我慢して街歩きへ。

パリに着いた時、カフェでカフェオレを飲んで本屋へ

奥の絵本コナーを見ると
製図台で図面を描いている絵が表紙になっている絵本が目に留まった。

コルビュジェの自伝?
建築家が絵本になってる!

中をぱらぱらして

そのままレジへ。
いくらだったか?・・・記憶がない。

コルビュジェはスイス生まれ、主にフランスで活躍した建築家。
日本では上野の西洋美術館は彼の設計だ。

その当時、日本では「建築家」という言葉は
清家さんのCMで一般的になっていたが
僕の記憶では、建築家は設計屋で絵本になるほどの
一般の人には認知度はなかったかと・・・

この絵本を見て
ヨーロッパでの建築や建築家への認知度高さに感心した。

思えばフランスに行く前、ドイツの列車の中で
初老のドイツの男性が話しかけてきた。

日本の学生か?何を勉強している?

建築学科の学生です。

拙い語学力だったけど

それはいい、建築は素晴らしいよ

と言っているのは理解できた。

ドイツの建築学科のことや、街のつくりなど
いろいろ話しをして、同じ駅で降りた。

ハイデルベルグからフランクフルトへいく車中のことだ。

ハイデルベルグの朝

その方から駅でビールとホワイトソーセージをご馳走に。

最後にいい旅をと。

お礼に日本のタバコを一箱渡して
大学でちゃんと勉強していないことが恥ずかしいなと思いつつ別れた。

この絵本を手に取った時
ヨーロッパでの建築への深い関心について
あの時に気づくべきだったと反省した。
フランスは旅の終わりに近づいていたから。

日本も建築に関わらない人が
もっと建築や街に関心をもってもらいたいなと
思わせてくれた絵本。

旅の思い出の詰まった大切な一冊だ。

ダイニングの本棚には、コルビュジェの作品集がある。

アトリエに勤めた時に限定で復刻し、それを買ったものだ。
ほとんど開かずに本棚の飾りに。

あらためて、見直してみよう。

何時かはこの絵本と作品集も断捨離

建築に興味の持って、それを伝えていける若い人に
この絵本と作品集を一緒に譲れればと思っている。

 

(Takeshi)

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