日々の記録や日記
日々のくらし2018.03.28
「この度、家の外装のメンテナンスを行い、ソファを新たに購入します。
久しぶりにきれいになった我が家に遊びに来ませんか?」
・・・と嬉しいお誘いを受けたのは昨年11月のこと。
それから約5か月、楽しみにしていたその日がやってきました。
15年前は何度も通った駅からの道だけれど、
沿道の住宅はかなり建て替わっていて、なかなか記憶と重ならない。
それだけに近づくにつれて何とも言えぬ緊張感が湧いてくる。
ついに最後の角を曲がると・・・あっ!ありました。
以前の記憶とピタリッと重なるM邸がそこに。
安堵感と共に、
足場が外れて最初に姿を現した竣工時の時の嬉しさが蘇ります。
お部屋に入ると今回新たに購入されたというよりは、
ずっとそこにあったかのように空間にぴったりのソファとテーブルと
春らしい黄色の水仙が私達を迎えてくれました。
それから私達は「ここ」に座って
Mさんご夫婦と夢中になっておしゃべりをしました。
↑ちなみに写真のクッションはお施主さんご自身が
染めて縫製した手作りの藍染クッション。
お年賀状やメールのやりとり、時にはお会いして近況報告はしあってきましたが、
こんなにゆっくりした時間を持つのは本当にひさしぶり。
新築当時の思い出話から始まり、その後の暮らし、今回のメンテナンス、
お仕事のこと、趣味のこと・・・等々話は尽きません。
そんな中で、棚の隅に見つけたこれ・・・
模型は、15年前に作ったもの。
パースは、15年前にお施主さんが(!!)描いてくれたものです。
何も語らずとも、
家の「形」も「心」もずっと大切にしてくれていることが
伝わってきて胸が熱くなります・・・よね。
ところで、藍染をしたりこんな雰囲気のあるパースを描いたりできる
お施主さんの職業がちょっと気になりませんか?
宮﨑恭透さん、手描きの友禅染め師です。
お住まいの2階で実際に帯や着物を拡げて、手描きでお仕事をなさっています。
私がいろいろと言うよりもご興味のある方は是非HPをご覧ください。
素晴らしい作品と感性の光るご趣味の写真が見られます。
右:お施主さん 中:私 左:監督
あれから15年が経ちました。
時間の経過がもたらす豊かさは、どうやら住まいにとってだけではないようです。
穏やかで一言では言い表せない深い時間。
こんなひとときを用意していただいたお施主さんに心から感謝致します。
(Misako)