日々の記録や日記
スクラップ2021.05.07
コロナ禍はさまざまな形で私達の生活に影響を与えています。
建設業界では、4月に入った頃から米松製品・欧州材製品の納品遅延問題への
対応についてちらほらと情報が入ってくるようになってきました。
心配していたところ、最近では一般紙やTVニュースでも
「ウッドショック」というネーミングで取り上げられるようになってきました。
今回の一番の原因は、コロナ禍における米国の経済政策により
金利が下がったことで急激に住宅需要が拡大したことにあります。
その他にも中国の景気回復、コンテナ不足等々、いくつもの理由が重なっています。
日々、工務店や他の設計事務所からも情報を集めていますが、
今のところ現実的な状況としては、
合板等の建材は通常よりゆっくりではありますが入荷できている様子。
構造材では特に米松の入荷が滞っているようです。
状況は日々刻々と変わると思われますが、
万一、入手できない場合の対応としては、
「樹種の変更」「工期の延長」等が必要となります。
ピークは越えたとみている専門家もいるようなので、
何とかこれ以上の影響がでないうちに元の市場に戻ってほしいものです。
ただ、そもそも今回の真の要因のひとつは、
日本は国土の67%をも占める森林を持ちながら
林業を捨てたことにあるとも言われています。
現在は輸入材より国産材のほうが価格が高いこともあり、
これまではどうしても経済合理性の面から考えると輸入材を使わざるを得ませんでした。
樹木を育てることは時間がかかることですが、
今回を機に今後は長期的に見て国産材の使用比率を高めていく方向が必要なのかもしれません。
(Misako)