日々の記録や日記
ただいま仕事中2021.11.02
塗料に求められる機能は、多種多様です。
使う場所によって特化した性能を求められることもあります。
例えば、屋根には遮熱性、外装には防汚染性や弾性・追従性等々。
室内で使用する塗料は、基準法でホルムアルデヒドの使用が規制されていますので、
ほとんどがF☆☆☆☆と呼ばれる性能区分のものを使っていることと思います。
(F☆☆☆やF☆☆の区分のものでも、使用面積が規制範囲内であれば使うことはできます)
室内に使う塗料は外部と異なり身体への影響が大きいので、
さらに明野設計室では、基準法で規制されているもの以外にも、
VOCと呼ばれる厚生省の指定した13の揮発性有機化合物にも注視して塗料を選定しています。
厚生省指定の13物質を含有せず、
学校環境衛生基準にも適合している木部用ウレタンクリアがこれ。
仕上がりの質感も気に入っていて、これまでUCと言えば標準的に使ってきました。
・・・が、コロナ禍に見舞われて2年目。
今回の現場では、新しく発売された[抗ウィルス]機能付きのものを
お施主さんにご提案し、採用となりました。
[抗ウィルス]とは、殺菌とは異なり直接細菌を死滅させることはできませんが、
ウィルスを不活化させ感染力を失わせる機能があります。
この機能は光触媒メカニズムにより持続するそうです。
仕上がりも今まで同様、フラットを指定しているので、
ウレタン特有のテカリがなくきれいに仕上がりました。
ちなみに単純に「殺菌塗料があればいいのに!」と思いますが、
「殺菌」は薬機法によって効果を認められた
医薬品または医薬部外品にしか使うことはできません。
それにウィルスはそもそも生命ではないと言われていますので、
殺ウィルスという概念はないのかも・・・。
コロナ以前は、医療施設以外では聞くことのなかった抗ウィルスや抗菌塗料。
これからは、コロナ以前、以後の世界になると言われていますが、
今後は住宅でもこれが「New Standard」となるのかもしれません。
(Misako)