日々の記録や日記
ただいま仕事中2022.08.23
建築で重要なのは、真北(しんぽく)です。
どちらから陽が昇って、どちらに陽が落ちるかを考えながら、
プランを練るのはもちろんのこと、
それ以上に、法的な申請処理で必要となるのです。
例えば、敷地の北側では建物を高くできません。
後ろに建つ建物の日差しを遮ってしまわないようにですね。
いわゆる北側斜線。
問題なのは、その「北」って、どっちにあるのか?です。
地図の上でしょ、というのは甘いです。
地図の上が北なのだとしたら、北の向こうはなんなのですか?
海がちぎれてるのですか?
山の向こうに幸せが住んでるのですか?
天体の回転軸、1極点に収束する。
それが、本当の北、真北です。
”地図” というのは、平面に広げて無理やり描いていますから、
そもそもの時点で、中央以外は大きさも角度もまるでずれています。
グリーンランドは、決して大きい国ではないのです。
自らの敷地を中心にして描いた地図なんて普通は手に入りませんから、
”自らの敷地を中心にしたときに” 果たして、真の北がどちらにあるか。
角度というのは不思議なもので、わずか1度の違いでも、
起点から5m、10m先となると、意外なほどに距離が離れていくものです。
建物の制限にとっては、これが命取り。
地図の上が「方眼北」、
方位磁針が指し示すのが「磁北」、
知りたいのは、本当の北「真北」です。
基本的には、郷に入っては郷に従え。
敷地を管轄する行政庁にならうのがよいのかなと思っています。
横浜市は、
「厳密に真北測定するのは大変でしょうから、
磁北から7度回したものを市内全域で真北としてよいですよ。」
という、現実的な扱いです。
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/tetsuduki/kisoku/jihoku.html
伊勢市は、
「方眼北から真北を求めたければ、国土地理院の平面直角座標への換算を。」
「磁北から真北を求めたければ、国土地理院の地磁気値計算を。」
という、もっともスマートな案内になっています。
https://www.city.ise.mie.jp/machi/toshikeikaku/map/1005073.html
地方や田舎によっては、真北がどの向きか、
さほど重視しない場合もあるかと思います。
後ろの家に迷惑をかけるか否かが、
真北を考えることの本質だとすると、
地域的に問題なければ、それでもいいのかなと思ったりもします。
それ以前に、田舎じゃ敷地境界線がわからなかったりするのでよね。
(スタッフSusa)
▼画像引用
・建築士のビーバー先生が「斜線制限」について分かりやすくイラストで解説!
https://www.megasoft.co.jp/3d/setback_regulation/height_basic_north.php
・グリーンランドの面積は思ってたのとぜんぜん違う!本当は結構小さい!
https://tabi-biyori.jp/3123