日々の記録や日記
ただいま仕事中2023.07.10
マンションの洋室を改装してお茶室にすべく設計を進めています。
考えなければならないことはたくさんありますが、
最初のハードルはお茶室の要とも言える「炉」を畳の下に納めることができるのか否か。
これは、既存の床下空間がどのくらいあるのかにすべてが掛かっています。
・・・ということで、
先日、お茶室にする場所にある傷を付けても目立たないクロゼットの一部をお借りして、
床下寸法を測ってきました。
とは言え、まだ当面の間、生活が続くので床を剥がすわけにはいきません。
そこで、まずドリルで床に小さな孔を開けます。
次に、登場するのがこれ。
写真の右側についているデプスバーと呼ばれる棒状の部分を
床に開けた孔に障害物に当たるところまで刺していきます。
そして、目盛りを読めば床面から障害物までの距離がわかる優れもの。
一般の家庭では見かけない道具だと思いますが、
とっても便利な計測ツール。
その他、例えば球体の直径等、普通の定規では測りにくいものでも、
大きな爪の先で挟むことで正確に測れます。
さて、肝心な今回の床下空間ですが、約50ミリありました。
少しでも床レベルを低く納めたかったので、直貼りじゃなくて良かった!
薄型の炉と炉縁を使えばクリアランスをプラスしても
現在の床レベルから120ミリ程度あげれば何とか納まりそうです。
今回使った便利な道具の名前は「ノギス」。
「約50ミリ」と大雑把なことを書きましたが、本来はふたつのメモリ(本尺と副尺)を
使うことで0.1ミリまで測ることが可能な優れもの。
16世紀にポルトガルの数学者が発明したものだそうです。
最近は、計測用の道具もデジタル化が進んでいますが、
永く続くアナログな道具は壊れることもまずないし、まだまだ活躍の場があります。
(Misako)