明野設計室

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できればこっそりとやりたいこと

ただいま仕事中2023.12.05

RC造・集合住宅の改修工事の仕事が続いています。
一般的に規約の範囲内であれば専有部分は自由に改修が可能ですが、
躯体部分はいじれないのが木造戸建ての改修とは違うところ。
躯体(RC部分)の位置によっては、間取りがお施主さんのご希望に沿えないことも。
さらにやっかいなのが設備類。
通常生活の中で何気なく使っている電気の配線や上下水、ガス管は、
壁や床・天井の懐を通っています。
これがRC造では既存の躯体の中を新たに通すことはできません。

例えば、現在工事中の現場で分電盤から新たに新設した回路。
既存の電線は、RC造の梁の中を通っています。
新設した線は既存梁を40ミリ程度ふかしてその中を通すことにしました。
当然、配線や配管は「ルート」なのでこの先も終着点、つまりコンセントや照明、
蛇口等の「使う場所」までその道筋を確保しておく必要があります。
天井や壁を全面的にふかせば簡単に自由になるけれど、空間の無駄はなるべく避けたい。
全体的に天井が低くなったり部屋狭くなったりは、最小限に抑えたいですよね。

上下水の配管も共有部と専有部の境となる位置は変えられないので一工夫が必要です。
特に水廻りの位置を変えたい時は、行きつく先まで排水の勾配が確保することが必須。
排水は、勾配によって自然に流れていくだけなので勾配が命です。
これがとれていないと水が配管の中に残ってしまうことになりかねません。
この現場では、洗濯機置場を変更したので水勾配確保の為、少し床を上げました。

このようなことを設計段階から空間とコストと美観のバランスを図りながら、
決めていきます。
できあがった時には、これらの工夫の跡がまったく違和感なく、できればお施主さんには
気づかれることなく当たり前のように生活していただければ大成功!

(Misako)

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