明野設計室

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茶室が作れるうちに

ただいま仕事中2024.04.03

マンション改修の茶室もいよいよ本格化してきました。
元がクローゼットのある普通の洋室だっただけに、
だんたんと茶室になっていく様が面白いです。

 


▲超ざっくり流派図|じゃらんニュース
https://www.jalan.net/news/article/500132/

 

表千家と裏千家って、どっちがどうでしたっけ?
という初心者レベルの曖昧な記憶から始まって、
都度、Webや茶室教本で勉強しつつ、
作法や流儀、畳や床の設えを整えて図面化してきました。

 


釜蛭釘、花蛭釘、軸釘、柳釘、花釘、無双釘。。。
今ではどれが、どこに付いて、何をするためのものか、わかります。
(すぐ忘れそう。)

 

釘が付いただけで、室が引き締まって見えるから不思議です。
これは日本人特有のものでしょうか。

蛭釘の先端がどちらに向くべきか。
炉畳の縁(へり)がどちらに向くべきか。
最終決定には、職人さんたちにも大いに手伝って頂いてます。


マンションでの茶室化は、
木造の独立した茶室を作るのとは違う、別の難しさがあります。
建物本体のRC躯体を動かしたり、壊したりは出来ませんから、
作法に必要な畳の目数が足りなくなったりするのは当たり前です。

それでも客人をもてなすために、
最大限美しく整えていくのが茶室の本懐だと思うのです。

今回、職人さんからよく聞いたのが、
「最近はやらないですねぇ。」
「そもそも昔はこうだったんですよ。」
「この向きで貼り進むと自然と影が壁に落ちないんですよ。」
、、、昔なら当たり前でしたけどね、という感じのお話の数々。

この技術や感覚が時代とともに失われていくのは残念でなりません。

さて、次に行くときには、腰貼りや障子が入っている頃でしょうか。

 

(スタッフSusa)

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