明野設計室

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未来予知

ただいま仕事中2024.10.22

このネタで書こうと思ってから、
2年近くの時間が経ってしまっていました。

電気設備を施工するうえで気をつけるものに、
「内線規程」というものがあります。

電気事業法 → 省令 →(実務上は)内線規程、
というような位置づけにあって、
電気設備の設計、施工、維持、検査の技術的事項がまとめられています。

2022年頃に、内線規程の改定があり、
Panasonicから『改定のポイントハンドブック』が公開されていました。
そこで、新登場したのが、
「電気自動車6kW充電設備の施設方法」です。

これまで、電気自動車のためには、
住宅屋外にEV用200Vコンセントを施設したり、
将来用空管を施工したりしておくことがほとんどでした。


6kW充電設備、というのは、
これまでよりも大電流での充電を可能とするものです。
現在(未来)の電気自動車は、
車体電池の容量がどんどん大きくなってきていて、
メーカー問わず主力車種のほとんどで40kWhを超えます。

そうなると、家に帰って来てから、ひと晩ではフル充電できない。

テスラ乗りの友人に聞いたところ、
「家なら余裕で2晩かかるイメージ。
もう当たり前になっちゃってるけど確かに不便で、
街や高速の充電ステーションも使うかなぁ。」
とのこと。

確かに、電気自動車を本格的に乗る人には、6kW充電設備が必要なのです。
でも、住宅設計するこちらとしては、
「簡単に言ってくれますねぇ~」という感じ。。。


6kW充電設備のためには、住宅内部で使う回路と別に、
大電流の回路を組む必要があります。

これまでも増改築用などに、
分電盤に数回路の余裕を持たせることはしてきましたが、
まず、3回路分も平行専有して、
大電流用の40A漏電ブレーカーが増設になります。
当然、大電流に耐える電線の径は太く、
住宅内を這わせるのも楽ではないわけで。。。

V2H(Vehicle to Home:電気自動車から住宅へ給電)や
非接触充電など、構想自体はとても面白いと思いますが、
成り立たせるほうは簡単ではないですし、
社会に馴染むまでは、もう2歩も、3歩も先かなと思っています。

 

(スタッフSusa)

 

▼引用
内線規程 改定のポイントハンドブック | Panasonic
・PDF『EV普通充電用電源回路ガイドライン』(2024年5月8日版)|日産自動車
https://www.nissan.co.jp/EV/CHARGE/

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