日々の記録や日記
ただいま仕事中2018.07.27
「そろそろメンテナンスを考えたいので相談にのってください。」
以前ご自宅を設計させていただいたOさんは、
ご自宅に手を入れる際にはいつもこんなふうにご連絡をくれます。
7年前には加齢(失礼・・・)による照度不足から照明計画を
見直したいとのことでした。
これはまさに私自身も現在共感していることで、
住環境は年代に応じて見直しをすることが必要なのだと感じています。
今回は築15年ということで、主に外装のメンテナンス。
それに加えて中心にある大きなデッキを補修だけではなく、
何かプラスして欲しいというリクエストでした。
こちらは、メンテナンス前の様子です。
外装の色は、基本的には初期と同じ。
リシン部分は白、木部は日本オスモのシルバーポプラ。
ただせっかくの機会なので、
当初は白だった軒天を「石板色」という濃いグレーに
変更することをご提案しました。
「日本の伝統色」(DIC)という見本帳の中の一色で、
この見本帳にはニュアンスのある色がたくさんあり
見ているだけで気分が上がります。
仕上がりはこちら。
きれいになったリシンの白が周囲のグレーの中で浮き上がって見えます。
当事務所では最近は軒天をこのように濃い色にすることが
多くなってきています。
意匠的な好みもありますが、実は軒天は蜘蛛の巣が張ったり、
暴風時に雨水が軒先から廻ったりと以外と汚れる場所。
経年変化への対応も含めての現在の結論です。
事務所をはじめて18年経ったからこそ・・・と言えるかもしれません。
デッキは張り方向と材質を耐久性抜群のイペ材に替え、
庭に向けて腰掛けたりステップとなるレベルを落としたステージを
設けました。
このステップを室内から眺めてみると、
使いやすさや機能的な楽しさの他にも思わぬ効果がありました。
以前は、デッキの水平線が横一直線で印象が強かったのですが、
一部が下がることで和らいだ印象となりました。
更に下がったところに芝生が見え、拡がり感がアップ。
その他にも樋や目隠しの格子、手すりの設置等小さな改修工事でしたが、
日常をそこで過ごしている住み人だからこそ、
これまでとの違いを実感していただき喜んでいただけたように思います。
メンテナンス前の目隠し用格子
また、15年後と言わず、何かあればご相談ください。
私達も一足飛びとはいきませんが、少しづつ仕事と生活の経験を積んで、
暮らしに即したより良いご提案ができるように頑張ります。
(Misako)